李源學,劉永東,黄晶煥,金煕洙,金耿漢,今回の韓国男子チームは非常に重厚な布陣となった.
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左から黄晶煥、金煕洙、金耿漢、李源學、そして劉永東。金耿漢と李源學が186センチ、劉永東は191センチの上背がある。
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昨年の大阪の東アジア競技大会代表であった方峻煥に代わって,今回は身長191cmの彼が,3年ぶりに国際大会に出場する.監督の前に一列に並んだ選手達の印象を一層重厚なものにしているのは,まぎれもなく彼“劉永東”の存在であった.
劉永東を見るのは初めてであった.初めてみた彼は,椅子に座ってチームメイトの練習を眺めていた.朝鮮人特有の細長の目ではなく,どちらかというと東南アジア系の顔をしていた.ソフトテニス・プレーヤーというよりは,長身のバスケット・ボール選手かテニス・プレーヤーというイメージに近かった.
金煕洙,金耿漢との2対1での乱打が始まった.
劉永東はかなりの打球力を示しながらも力一杯打球している感じはなく,
軽く体重移動しながらたわいもなく打ち分けていて,その姿に感嘆させられたとともに, ソフトテニス・プレーヤーというよりはアスリートとしての能力の高さを予感させた.
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練習中の劉永東 |
そして彼の本領は,ゲームの開始とともに発揮された.
間違いなく今大会出場選手の中で,中堀が打球したボールをポーチ・ボレーできるのは,劉永東だけであった.
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女子韓国vs.台湾をチームメイトとともにみる。 |
鋭い出足に始まるクロスのポーチ・ボレーは,破壊力,迫力ともに,これまでのどの前衛よりも一歩も二歩も飛び抜けていた.
しかも彼のボレーやスマッシュは確実にポイントになっていた.
日本の渡辺彦継のボレーが,その多くをフォローされてしまっていたのに比べて,劉永東のボレーはコース,威力ともに群を抜いていた.
それは,観戦している者を圧倒的に惹き付けた.
一旦相手ベースライン・プレーヤーとの間合いをつかんでしまうと,
李源學が打球したボールが相手コート・サイドに飛ぶやいなや,
「来るぞ,来るぞ」という雰囲気を体いっぱいに漂わせながら,期待通りにポーチ・ボレーを,それも相手に休む暇を与えることなく次から次へと仕掛けてくる.
そんなポーチ・ボレーは,ひょっとしたら相手ベースライン・プレーヤーにしてみれば,寝耳に水のポーチ・ボレーではないだろうかと思った.観戦者から見ればあたかも予告しているかのように感じられるポーチ・ボレーも,相手ベースライン・プレーヤーにしてみれば,劉永東が全く見えていないのではないだろうかと思われた.体勢十分な状態で自信を持って打球したにもかかわらず,気がつくと劉永東
が視界に入っているというようなことが多かったのではないだろうか.何故そのように思われたのかというと,劉永東
のポーチ・ボレーに対して,ベースライン・プレーヤーがフォローに走ることがほとんど見られなかったからだ.----->
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