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リ・チャーホンのローボレー バックハンド

 

 今年の台湾ランキング戦が先頃終わったが、楊勝發・李佳鴻は四大会中三大会に優勝し、二年連続で台湾一位となった。不本意だったであろう昨年の世界選手権。今年は雪辱なるか。その前にライバルひしめく台湾予選があるが・・・

 

 李佳鴻(台北体育学院)の天才が全面にでたバックローボレー。難しいボールを実に軽快なラケットワーク、フットワークで処理している。なんともさりげないフォームにみえるが、その実、ちょっとやそっとでまねのできない打ち方である。

左上は2007世界選手権国別対抗日本戦で。この試合は凄かった(対花田・川村。5-0で楊・李)。大会最初からこの集中力があれば世界選手権全体が違ったものになっていたかもしれない。あとの3枚は今年(2008)3月台湾台中市中山公園コートで練習するリラックスした李。

 テイクバック(6〜9)はシンプル、右手がラケットを先導、同時に肩をいれる(ユニットターン)。さらに当たり前なことを付け加えれば打点の高さにあわせてラケットをセットしている(9)。

 フォワードスイング(10〜)とともに、軽くステップイン。ジャンプインではない。ボレーでは大きくラケットを動かすことは難しいのでステップイン(ウエイトシフト)はとても重要であるが、ジャンプインまでいくとやりすぎ、むろんそれをおこなえるような簡単なボールもあるし、できなければいけないのはいうまでもないが、基本ではない。

 柔らかい、しかも十分にパンチの効いたタッチでヒット(12〜15)。フォロースルーもコンパクトにまとめている。このコンパクトなフォロースルーは日本ではあまりみられないが、ダブルフォワードの台頭等で、超高速展開があたりまえになってきたモダンソフトテニスにおいては非常に重要な要素である。

 と書いてくると模範的なところばかりだが、問題点は目線である。一般的にはもっと目線を落とし打球すべきだろう。まあ韓国男子なら絶対にこのようには打たない。しかし李佳鴻はこのフォームで完璧いやそれ以上の打球ができるのである。おそらく彼だけに神がお許しになった打ち方、(彼もまた神か?)、なのである。

 もっとも先に書いた、ラケットの使い方、シンプルなステップイン自体は、おおいに参考にしてほしい。インパクト前後でのラケット動きも、トップスピンの典型的なラケットワーク(の一つ)である。

 彼自身は、自分のプレーはラフであると、自嘲気味に語ったことがある。確かにそういう部分はある。またそれが彼の魅力でもある。しかし彼は外面の印象から受ける豪放さとは裏腹のナイーブな一面を持つ青年であり、ここでのプレーもラフというよりは、繊細な美しさがある。その羽毛のタッチにはうっとりしてしまうほどだ。ただテニス自体が荒削りなのは確かであり、波の激しさはそこからくる。現時点での完成度は60%といったところか?それでここまで強いのだから畏れ入るが、彼はまだまだ強くなるということになる 。末おそろしい・・・(by TOSHI)

李佳鴻(LEE Chia-Hung) 高校時代はハイスクールジャパンカップに外国選手としてはじめて出場し、いきなり優勝。また朝日カップ(現在のアゼリアカップ)に連続優勝している。国際大会出場は2004年のアジア選手権から。そのアジア選手権で劉家綸とのスーパーダブルフォワードで世界をあっといわせる。以後連続して台湾代表に。2006アジア競技大会では中堀・高川(日本)、金裁福・劉永東(韓国)を僅差で連破し個人チャンピオンに、世界のトップに立った。2006アジア五輪ダブルス優勝 2005東アジア五輪ダブルス準優勝、国別対抗優勝 2004アジア選手権国別対抗優勝

2008.3の中山盃国際大会(台湾台中市中興網球場)での李佳鴻。ダブルスに準優勝。
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